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建築費高騰を賢く乗り切るリフォーム術

最近、身の回りのニュースで「値上げ」の話題を耳にしませんか?食品やガソリンだけでなく、建築業界も値上げの波に直面しています。建築費高騰により予定していた再開発が白紙になったというニュースもあるほどです。「リフォームをしたいけど予算が心配…」「日用品の物価が上がっていてリフォームにかける予算がない!」などお客様からお声を頂くことも多くありますが、今回はこの建築費の高騰を賢く乗り切るリフォーム術について分かりやすくお届けします。
なぜ建築費が高騰しているの?
実は2020年ごろから建築資材の価格が少しずつ上昇しているんです。理由は大きく3つ。
1.世界的な需要の増加
コロナ禍を経て、世界中で受託リフォームや新築の需要が急増。特にアメリカや中国など、経済が回復した国々で建設ラッシュが起こり、木材や鉄の奪い合いが起きています。世界中が一斉に「家をキレイにしよう!」と動き出したような状況です。
2.物流の乱れ
コンテナ不足や船便の遅延など、資材を運ぶコストもアップ。例えば、木材をカナダから日本に運ぶにも、輸送費が以前の2倍近くになることも。資材が渋滞にハマっているような状態です。
3.ウクライナ情勢や円安
世界情勢の影響で、鉄やアルミニウムの供給が不安定に。さらに円安で輸入資材の価格が跳ね上がっています。海外旅行でお土産が高く感じるのと同じ現象が建築業界でも!
値上げがリフォームにどう影響する?
資材の値上げは、リフォームの費用に直結します。キッチンやお風呂のリフォームで使うステンレスやタイルの価格が上がれば、見積もりが以前より高くなることも。各設備・建材メーカーでもカタログの更新や新商品の発表に伴い定価が少しずつ上がっています。
建築費の高騰以外にもリフォーム費用が高騰した理由とは?
1.アスベスト調査義務化
2022年4月よりアスベスト調査が義務付けられたことにより、リフォームの見積費用に「アスベスト調査費用」を含めるようになりました。アスベスト調査の義務化に伴い、解体・改修工事を行う際に、対象となる建材にアスベストが含まれているかどうかの事前調査をし、都道府県や労働基準監督署に報告をしなければならなくなりました。築年数が浅い建物や小工事であれば必要のない場合もありますが、この「アスベスト調査費用」が含まれることにより、リフォーム金額も上がっています。
2.建築基準法改定
2025年4月より建築基準法が改定され、従来小規模な木造建築物で建築確認を省略できた「4号特例」が縮小されました。これにより、これまで申請が不要だった木造2階建てや、延べ面積が200㎡を超える平屋でも、建築確認が必要になる場合があります。建築確認が必要な場合、「建築確認申請費用」が必要となり、リフォーム金額も上がってしまいます。
賢くリフォームするコツ
値上げの波に負けずに夢の住まいを手に入れるために、賢くリフォームするコツを紹介します。
1.早めの決断
建築費の高騰は、材料費の高騰、人手不足、円安など様々な要因が複合的に絡み合っており、現状ではすぐに収まる兆しはみられません。2025年以降も、高騰が継続すると予想されており、早めの対策や情報収集が求められます。「いつかやりたい」「何年後にリフォームしたい」とぼんやり思っている間にも、建築費は少しずつ高騰していきます。今後も建築費の高騰が予想される現状においては、早めに決断をした方が賢い選択と言えます。その為にも、家族と具体的に話し合って内容を明確にしたり、リフォームの時期を早めることができないかを検討することをおススメします。
2.優先順位を決める
「なんとなくキレイにしたい」ではなく、「ここは絶対やりたい!」や「予算があったらできたらいいな」といった優先順位をはっきり決めておくことで、満足度の高いリフォームをすることができます。
3.プロに相談する
リフォーム会社は値上げ対策のプロです。お客様のご要望をしっかりヒアリングした上で、最新の設備よりコスパの良い代替品を提案することもできますし、補助金を活用する方法などをお伝えすることも可能です。信頼できる会社に相談すれば、予算内で素敵なプランが生まれるかも!
建築費の高騰というと、マイナスなイメージを持ちがちですが、裏を返せば「家を見直す絶好のチャンス」でもあります。「本当に必要なリフォームは何か」を考えることで、無駄な出費を抑えつつ、暮らしがグッと快適になるプランが見つかるかもしれません。お客様の理想の住まいを実現するプランを、私たちアールスタジオが一緒に考えます!是非お気軽にご相談ください。
積算 森