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マンション配管更新のアレコレ

今回は弊社でもよく施工するマンションの配管について取り上げていきます。
リフォームでご相談いただく際に、お客様からよく頂く質問4点についてお答えしていきます。

1、配管更新ってどこからどこまでやるの?マンションがやってくれるんじゃないの?

2、配管更新の目安は?どのくらい持つの?

3、配管更新ってどうやってやるの?床を全部壊さないとダメ?

4、配管更新の費用はどのくらいかかるの?

 

1、配管更新ってどこからどこまでやるの?マンションがやってくれるんじゃないの?

マンションは専有部分と共用部分によって構成されています。共用部分とは、住民全員のものとして、それぞれが管理費を払い、修繕費を積み立て維持します。廊下やエレベーター、構造躯体、バルコニー、窓サッシなどは共用部分になります。専有部分とは、所有している部屋内のことで、コンクリートの壁や天井などで囲まれた内側部分のことを指します。配管には、1階から2階以上の階を垂直に通っている縦管と各部屋の縦管から各設備に向かって通っている横引き管があります。縦管は共用部にあたる為、交換する場合には管理組合で相談し修繕積立金から費用を捻出します。横引き管は専有部分の為、所有者自身が交換する必要があります。リフォーム工事では縦管から各設備までの給排水管を交換することができます。
ただし、マンションによっては共用部分の配管と専有部分の配管の更新を同時に行うことにより、専有部分単独で行うよりも費用が軽減される為、一体として工事をする場合もあるそうです。一度お住まいのマンションに聞いてみてもいいかもしれません。

2、配管更新の目安は?どのくらいもつの?

配管の種類によって寿命が変わる為、更新の目安も異なってきます。配管の種類は大きく分けると4種類あります。

■金属管 耐用年数:約20年

古い建物では鉛管が使われていることが多いですが、漏水が多かったことや健康への悪影響の懸念などから1978年以降給水管への新規使用が禁止されています。

■ステンレス鋼管 耐用年数:約40年

耐性が高く環境にも優しい素材ですが、資材コストがかかる点がデメリットではあります。

■硬質ポリ塩化ビニル管 耐用年数:約20年

通称「塩ビ管」とも呼ばれるポピュラーな配管で、耐久性が高く安価で加工がしやすい点がメリットです。反対に衝撃や温度変化に弱いというデメリットがあります。

■ポリエチレン管 耐用年数:30~40年

現在弊社でも標準仕様としている通称「ポリ管」です。加工性、耐震性、耐熱性にも優れています。

 

築30年を超えるマンションの配管は、管自体の劣化や詰まり等の原因により漏水等のトラブルが起こりやすくなります。高圧洗浄をしても水が流れにくい、赤サビが混じる等気になることがありましたら、早めに交換を検討した方がいいかもしれません。

3、配管更新ってどうやってやるの?床を全部壊さないとダメ?

配管は基本的に床下や壁、天井の中を通っている為、その配管ルートにかかる部分は開口しなければなりません。配管更新をする場合、床などを全て壊すのではなく、部分的に一部を開口して配管を通していきます。その為、床の一部開口復旧と張替が必要になってきます。
下記は実際の現場の写真です。

ベニヤ張の所が配管ルートの開口部分

継ぎ目を左官でならして床材を上から貼っていきます。

フルリフォームで床を組み直す場合などは、解体後何もない状態で配管を通していくことができるので、後々のことを考えると一緒に工事してしまった方が経済的です。

フルリフォームの配管更新の様子

青色の配管が給水管、赤色の配管が給湯管、白い配管はガス管、グレーは排水管です。

4、配管更新の費用はどのくらいかかるの?

給水、給湯管の更新を全て施工した場合、おおよそ30万円~35万円になるケースが多いです。それに別途付帯工事として床や壁の開口及び復旧、張替費用がかかってきます。マンションの間取りや構造によっても配管ルートの距離が異なり金額も変わってくるため、あくまでも一つの目安として頂ければと思います。配管更新を検討している方、具体的な金額を知りたい方は是非アールスタジオにご相談ください。

アシスタントコーディネーター 森

当社では壁や床の貼替や各種リフォームなど住まいに関する様々なご相談を承っております。まずは、お気軽に「お問い合わせ」フォームからお問い合わせください。

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